ヘッダー画像

私の好きなウイスキーの世界や、Barでの出来事を通じて、

特に女性に興味を持って頂いたら嬉しいです。

単独インタビュー第10弾 「Bar CAMPBELLTOUN LOCH 藤田 純子さんを迎えて(4)」

3,601 views

K:ところで、ふうさんは、スコットランドは何回位いらっしゃっているのですか?

 藤田さん:アイラフェスの時期に合わせて3回行っています。 

K:お話を伺った事があります。ふうさん、私まだ勉強不足なのですが、以前のアイラフェスで、山岡さんと共にノージングコンテストに出られたと伺いましたが。 

藤田さん:はい。あれはアイラフェスティバルのノージングコンテスト。 

K:それで2位ですよね? 

藤田さん:2007年の時に準優勝ですね。2010年で3位

 K:凄いですね。2010年と言ったら去年の事ですよね。 

藤田さん:そうですね。偶然ですけれどね。 

K:でも勿論、世界中の方がいらっしゃっているのですよね。 

藤田さん:そうですね。300人位はいたかな。 

K:300人の内の3位ですよね?

藤田さん:そうですね。 

K:当たり前ですが、参加された方は皆さん、ウイスキーをお好きな方ばかりですよね?

藤田さん:現地で開催するウイスキーの祭典なので、凄い熱気ですよ。日本どころじゃないですよ、ドイツの集団とかなんて。団体で皆同じTシャツを着て現れたりとか思い入れが凄いです。でも全員が全員という訳ではなく半分の方々は、現地の人だったり、朗らかにイベントを楽しんでいる様です。 

K:各国からいらっしゃった方々は挑みに来た、という感じですか? 

藤田さん:そうですね。その強者相手に山岡さんは通算3回優勝している(去年、今年も優勝、二連覇)。凄いと思います。私の場合は、女性で入賞は初めてなのですって。私が2007年に入賞した時に現地の方にそう言われました。特に女性の方に祝福されました。嬉しかったです。各蒸溜所のマネージャーに、副賞のボトルをサインに書いてもらうのですけれど、皆さん女性だから抱きついていらっしゃって(笑)。アイラフェスの間、ほんのちょっとだけ有名人になりました(笑)。 

K:ええ。 

藤田さん:去年の際も「3年前にも取ったよね、覚えているよ」と。(笑)。でもね、思うのだけれど、女性の絶対数が少ないだけで、女性のね。私が優れているとかどうかではなく。 

K:いえいえ。 

藤田さん:女性だから男性だからという事じゃないけれど、もっと女性のがウイスキーで表されてもいいのではないかと。 

K:ええ。 

藤田さん:女性特有の感じ方ってあるでしょ?感覚的には、ノージングは女性に向いていると思うのだけれど…。 

K:それでも男性女性を含めた中での準優勝なわけですよね。 

藤田さん:はい、そうです。 

K:それで300人以上いるわけですよね? 

藤田さん:はい。 

K:絶対数と言うよりは。男性部門、女性部門で日本人の中の準優勝と、男性女性関係なく全部合わせた中での準優勝なので、それはもうふうさんが仰っている何倍も凄い事だと思います。 

藤田さん:いえ。女性が本当に少ないんです。ウイスキーの世界は圧倒的に男性の方が多いじゃないですか。飲んでるウイスキー人口を考えてもそうなんですけれど、もっと女性が来て入れば、女性はもっと出来る気がするんですよね、。男性にない嗅覚と言うのが、(女性に)ある様な気がするんですよ。 

K:そうですね。 

藤田さん:女性は、平安時代位から香道と言って香木を焚いて遊んでいたって言うじゃないですか?元々香りとかのパフュームとかで遊ぶ習慣がある女性は、男性とは又違った発達していると思うのですよね。だからこういうノージングと言ったウイスキーを感じる遊びは参加して頂ければ、もっともっと皆さんが上位に行くと思うんですよね。女性の方達。 

K:でもそれを引っ張っていらっしゃるのが、ふうさんでいらっしゃるわけですよね。 

藤田さん:引っ張っているわけではないですけれど。私も勝手に遊んでいるだけですから。でももっとウイスキー好きの女性の方が増えてくればもっと活気づくかなと。それこそKaoriさんがなさっている活動が広げて行くのに大切な事だなと思いますね。 

K:先日の3/23に、震災の後だったのですが「自由参加型女性ウイスキーの会」は(インタビューは4月)、最初私を入れて9名でした。告知し始めたのが震災前3月の前だったのですが、地震があったのが11日だったので、その後はお1人ずつに「こういう時なので、無理されないで下さいね」、というお話をして、それでも(私を入れて)6名集まって下さって。その中で、最初はレディースデーを利用していての全てのお酒が半額だから、その分1コインをお財布から出して頂いて今回のチャリティーが出来たら良いなと思っていたのですね。 

藤田さん:ええ。 

K:でもそれだとお財布からお金を出して頂く事はどうなのだろう?と思って。だったら私が持っている「ニッカウヰスキー宮城峡1988」を利用してはどうかと思いました。お作りになっているブレンダーの方々とお話をさせて頂くと、貯めておかないで飲んで欲しいと仰っていたのを思い出して。自分の中ではずっと置いておきたい位だったのですが、私も飲みたいですしこういう機会ですし、だったらこちらのウイスキーを利用して、皆さんに飲んで頂ければ1ショット分、ハーフ分頂くにしろ、その分皆さんに楽しい思いをして頂けるし、おそらく皆さんどちらかで色々とチャリティーをされていて、お金を出す事に抵抗を感じているとしても、ウイスキーを頂くという事で払って頂くのであれば、抵抗がないかなと思いました。そうしたら女性陣に伺ったら、皆さんまだ召し上がっていなくて。本当は何杯か皆さん召し上がってから、チャリティーボトル出します、というお話をしていたのですが、もう2杯目でそのお話になり、その中のお1人の方が「実はあれが飲みたくて」と仰って、じゃあ、と他の方々に伺ったら皆さん飲みたいと仰って皆さんで一斉に頂きました。その中の皆さんのコメントが、男性とご一緒している時と表現の仕方が又違いました。アロマから入って、瑞々しい、フルーティー、の他綺麗な表現をされる方が多いですよね。 

藤田さん:そうそう。 

K:何て言うんでしょう。マイナスの言い方ではなくて、とても綺麗な表現をされる方が多かったですね。 

藤田さん:うん、うん。 

K:そういう印象があって、それでご一緒していてもウイスキーをずっと飲んでいるわけではないのですけれど、仰っている事が本当に的確だったり。 

藤田さん:分かります。 

K:もしかしたらウイスキーに全然嵌っていない方の方が、逆に深く考えずに。 

藤田さん:自由ですよね。表現が。私達が常用している言葉に縛られない。 

K:そうなのです。言葉の表現が自由なので、それを聞いていて、うんうん、みたいな。 

藤田さん:独特ですよね。分かります。 

K:その様な事も聞きたくて、あの会を開いているというのもありますね。 

藤田さん:そうなんですよね。コアな方達って既に出来ている表現に擦り寄せる、という事があるじゃないですか。 

K:ええ。 

藤田さん:分かります? 

K:はい。 

藤田さん:そうじゃなく、もっと生まれてもいいと思うのね。表現って。だから既にある言葉に頼らないでもっともっと新しい言葉を作って行くと言うか、自分のテイスティングに素直に。それには女性の表現力が大きく必要になる事もあると思います。 

K:ええ。 

藤田さん:しかも先程言ったみたいに女性の方々が使う例えって、非常に綺麗な言葉なんですよ。そして想像力豊かな。 

K:確かにそうですよね。 

藤田さん:例えばね、馬糞と言われても何?ランドセルって言われても何?って言う感じじゃないですか(笑)。分かります? 

K:(笑)分かります。 

藤田さん:言っている意味は分かりますけれど、私達がその言葉をリピート出来ないじゃないですか(笑)。うーん、これはゲロ臭だね、とか(笑)。 

K:ええ。 

藤田さん:同じ馬糞でもゲロでも、もっと違う表現を女性は持っているのではないかと。そして男性もそれを待っているのではないかと。 

K:ええ。 

藤田さん:結構男性諸氏にも新鮮だと思いますよ。ボギャブラリーが偏っちゃっているんで。

 K:はい。 

藤田さん:と言いながらも私も普通に馬糞やら猫のおしっこ、赤ちゃんのゲロ等と一緒になって言っていますので。女性の方の会とかで、様々な艶のある表現というのを勉強したいなと思いますよね。 

K:ふうさんにいらっしゃって頂けるのであれば、是非いらっしゃって下さい。 

藤田さん:是非お誘い下さい。

K:是非。私が今迄遠回しにお誘いしていたのは、お分かり頂いていませんでしたか? 

藤田さん:え、そうだったの? 

K:私普段図々しいのですが、カウンターの中に入っていらっしゃるとお店を守らなくてはいけない部分もあると思いますし。 

藤田さん:そうだったのね。お気遣い有り難うございます。私幾分かは自由が利きますので(笑)。

K:今回は私も同席させて頂く会なのです。だから今迄あまりサイト等では告知していなかったのですが、会費を頂いての会は過去3回していて、こちらの「自由参加型の会は私もご一緒しますよ」という会で7回目なのですけれど、そういう事なのでサイトには出していなかったのですよ。自分も飲みますよ、と。会を開くにあたってはウイスキーを頂くと私は楽しくなってしまうので、参加して頂く方をきちんと見る事が出来なくなってしまうから、会費を頂く会ではウイスキーを頂かない様にしているのです。マリアージュの場合は事前にチェックをして頭の中に入れておいて、用意をして頂いてその後の交流会の時にご一緒するのですけれど、会の時はなるべくお水が足りないだったり、どうかなという時にお話を振ったりとその様な事をしています。「自由参加型」と題名を謳っているのですが、その会に関しては私もご一緒するので楽しくなってしまうと皆さんへの気配りが出来ませんよ、という(笑)。それでも良いですか?という。実際は色々とお話させて頂いているのですけれど、そういう会なので、サイトには出していなかったのですが、前々回位からツイッターとフェイスブックと、そしてウスケバさんに外部リンクを貼らせて頂いているので、ウスケバさんのコーナーには出させて頂いているのですけれど。ふうさんの前にウスケバさんの金森さんをインタビューさせて頂いて、女性のご覧になる方増えましたか?のご質問をしました。女性の人数は変わらないらしいんですよね。ただこの様なイベントをしているという事を申し訳ないのですが、人集めではなくて、イベントコーナーに出させて頂く事によって、女性もこういう事をしているのだと見てもらえれば。例えば何かの時にこういう事をしている女性もいるらしいよ、みたいな会話になってもらえば良いかなと思う事と、どうしてもモルトウイスキーをお好きな方だと入り込んでしまう方も多いというイメージがあるから、それだけではないよと。

 藤田さん:もっと広げたいという、そうよね。

 K:女性にBarに行ってもらいたいというのがありますし、そういった意味で。でも今回(自由参加型)はお手頃で頂けるという事と、後Barの扉を開くという事が難しいと聞くので、少し前にお話しさせて頂いた女性バーテンダーの方に今サイト掲載していないのだけれどね、とお話をしたらサイトに書いた方が良いと思いますよ、と一言仰ったので、それをきっかけにしようと思って数日前にアップ致しました。 ですので、女性モルトウイスキーの会ではなくて、女性ウイスキーの会にしているのですよね。 

藤田さん:そうだね。狭まっちゃうもんね。

K:本当はその様なベタな名前はどうかと思ったのですが。 

藤田さん:良いんじゃないですか? 

K:でもその方が検索して頂いた時に、例えば「ウイスキー」、「女性」と開いた時に引っ掛かり易いかなと。 

藤田さん:そうですね。 

K:そういう事も少し考えなくてはいけないかなと思って。 藤田さん:うん。 K:そう思ってしてみましたので。でもサイトから申し込まれる方は、やはり少ないですよね。男性女性分けるのもどうかと思いますが、男性の方の場合を見ますと、サイトで募集したら「行きます!」と仰る方が多いですよね。女性の方がやはり慎重になりますよね。例え私の会に、1回のみいらっしゃっただけでも構わないのですよ。それで今迄Barに行った事がない方がその後にいらっしゃって頂ければ。その様な思いで行っておりますので、是非いらっしゃって下さいね。(参加して頂きました。) 

藤田さん:分かりました。 (5へ続く)  (3へ戻る) 

※ご一緒に写っている皆様には、許可を頂いております。


※当時のインタビューのまま掲載、移行しております。

但し、こちらでのサイトでの公開は、現在携わっていらっしゃる方のみにしております。

※ 当サイトの内容、テキスト、画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます


投稿日:

カテゴリー:

投稿者:

タグ:

“単独インタビュー第10弾 「Bar CAMPBELLTOUN LOCH 藤田 純子さんを迎えて(4)」” への2件のフィードバック

  1. Whisky Conciergeのアバター

    こもり said:
    おお、この人が登場ですか!

    香の表現の話、賛成。

    僕もうちの会社の中で、けっこう女性モルトファン開拓してます。

  2. Whisky Conciergeのアバター

    Kaori (author) said:
    こもり様

    コメント有難うございます。

    そうなのです、あまり表に出ていらっしゃらない藤田さんが今回登場して下さいました。
    今回もご覧になっている方が多く、次回を楽しみにして下さっています。こちらとしても嬉しい限りでございます。

    香りの表現のお話を含め、藤田さんからもとても学ぶ事が多いと思っております。

    女性モルトファンの開拓、流石でございます!
    今後共どうぞ宜しくお願い致します。