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私の好きなウイスキーの世界や、Barでの出来事を通じて、

特に女性に興味を持って頂いたら嬉しいです。

単独インタビュー第13弾 2011年末特別企画 「目白田中屋 栗林氏を迎えて(6)」

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栗林さん:だって僕らは何もないところから始まったから。

K:そうですよね。カリラをカオル イラと呼んでいらっしゃったのですものね。

栗林さん:いや、知らなかったな。

K:どこの蒸溜所もお勧めでしょうが、今お勧めの蒸溜所はありますか?

栗林さん:僕はどこってないんですけれど、やはりアイラが好きですね。何処っていう事もないんですけれどね。

K:今として考えられるとしたら。

栗林さん:え、食べるのも好きだからな。でもやっぱり好きなのは、スプリングバンクですね。格好いいなと思うのは、カリラなんですけどね。海岸がワーとしていて、何かあれですよね、ジュラの鹿を撃ち抜いた大砲みたいなジュラだとあれだという位にもう格好いいですもんね。

K:今お好きなウイスキーは何ですか?

栗林さん:え、プルトニー。

K:そう仰っていましたものね。

栗林さん:プルトニー、あと何だろう。

(2人で試飲中。)

K:美味しいですね。これは何でしょうね。

栗林さん:表現出来ないですね。だろう、スプリングバンクも好きだし。どのコを選べとBarとお酒は選べないですよね。なんかその時その時で違うじゃないですか。

K:そうですね。

栗林さん:今日はあそこで正解だったとか、今日はあそこが正解だったとかありますよね。

K:そうですね。あと大事な事があります。女性のウイスキー人口は増えていますか?

栗林さん:増えていますね。確実に増えていますね。

K:女性にこれから増やす為には、何が必要だと思われますか?参考までに教えて頂けたらと思います。

栗林:女の人?

K:実際どうなのでしょう。スイーツでもそうなのですが、女性の方が好きになると流行ると言われていますが。モルトを「流行らす」というつもりはではないのですが、そういう事ではなく行く事が出来ると思うのですが、私毎日の様に勝手に考えているのですが。

栗林さん:本当に広めたいと思うなら、分かるんですけれど。

K:何ですか?雑誌等の媒体ですか?

栗林さん:いや、違いますね。根本的な問題がありますね。

K:根本的?

栗林さん:うん。

K:度数ですか?

栗林さん:度数ですよ。

K:やはり。

栗林さん:本当言うと、でもそんな事ないですよ。どの辺を狙うかですよ。どこを狙うかですよ。どの位広めたいかと。

K:話は変わるのですが、このお話は何度かさせて頂いた事があるのですが、私スキューバーダイビングをするのですけれど、試験を受けている時に本当に怖かったのです。でもライセンスは欲しいと思って。インストラクターの方にもご迷惑お掛けしてライセンスを取りました。その後に当時のインストラクターの方とお話をすると、その時から続けている人は私位だそうなのですけれど。インストラクターの方に改めて伺ったら、何で怖いかが分からないと言われたのです。私は海の中と水深が怖くて。栗林さんはされた事ありますか?

栗林さん:ないです。

K:試験の時に、海の中でマスクを外して、装置を外して又付けてという試験があるのですが、全部が怖くて、でも私そこまでして何で取りたいのだろうと思ったのです。分からないのですけれど。私はウイスキーが好きだな、Barが好きだなと思っても、そのインストラクターの方と一緒で、もしかしたらインストラクターの方と一緒で、何故Barに行く事が出来ないか分かっていないのかもしれません。自分が行く事が出来てしまうから。度数が高いものも元々頂く事が出来ていたので、そうやって考えると度数が高いから、という方の気持ちが難しい。ただ私は量がたくさん頂けなくて、炭酸が得意ではなくてビールをガーっと飲めるわけではないので、寄り添えない部分が少しあってそこをどう理解したら良いのだろうというのがありますよね。例えば、40度と書いてあったら、軽いよね、と思ってしまう自分がどうしてもいるので、そこを、

栗林さん:広めたいのがどの位なのか分からないですけれど、凄く広めたいなら度数が20度以下ではないと無理なんですよね。

K:ええ。

栗林さん:メジャー的な話で言うと広めるという範囲だと、そうすると多分ハイボールは薄まったから、

K:そうですね。

栗林さん:であるんであって、ワインにしろ何にしろ20度以下なんで、それは広く広めようと思ったら、本当にトワイスアップの感じで色んなモルトを飲んで楽しんだよ、という位じゃないと。

K:そこからは繋がらないのですかね。

栗林さん:それは稀な話で、そんな広めたいっていう話ではないなら、多分…(考え込まれる栗林さん)

K:女性には難しいという事からですか?

栗林さん:いや、それではないです。1つ言うと会を開くとある方がある所でハードリカーの講師をしているのですが、女の人がパッと参加するのって一緒にスイーツが入っているのが多い。

K:やはりそうですね。

栗林さん:あと完全なブログの世界だけを追って、こういうスペックがちょっと行っちゃっているんで、多分あれだな、女の人にはちょっと付いていけないだろうな、と。

K:ついていけないですよ、ある所へ伺うと最初は分かるのですが、途中から宇宙語かなと思いますもの(笑)。

栗林さん:うん。

K:私は途中から離脱していますけれど。ただ、それを離脱してしまえ、と思える人間とこれだから私無理、と思う方が多い。

栗林さん:疲れちゃいますよね、そこにいこうとすると。

K:私は聞かれてもまだ分からないし、という経験をしているから、ただ美味しいなというものは何がこうだよね、って。スコ文研のテイスティング会に出させて頂いても最初からこれ飲んでいるよね、という前提からお話をされるので、これでは初めての方は難しいよね、と思いますし、土屋さんにもお伝えしているのですけれど。それでもうんうん、という風に図々しく?聞いていられる様な人が良いのかもしれません。男性の方がプライドが高いかと思っていたのですが、ある意味女性の方がプライドが高いのかなと思いました。知らなければ知らないと言えれば良いのですが、知らない、と引いてしまう人もいて。

栗林さん:今女の人が流行っているものって何ですか?食べ物とか。

K:食べ物ですか?

栗林さん:でも基本的に女の人って昔の言葉で言うとオヤジ化ではないですけれど、男のやる事が結構好きで、少し前だと競馬ブームがあって。

K:ええ。

栗林さん:それもそうなんですけれど、男の人がやる事をブームにするのが女の人なんですよね。うん、で、ある所とかの広告をしている人等が言うには、地道な活動もあれなんですけれど、たった1人のスターで変わりますって。

K:ええ、確かに。

栗林さん:だからもっと単純な物なんですよね。

K:ええ。

栗林さん:だから。

K:流行らすというよりは、私は当たり前の様にBarへ行って、当たり前の様にウイスキーを頂いていて、当たり前だなと思って周りの人とお話をしていたのですけれど、逆に伺うと、行く事が出来ない、そういう事を聞くと、女性ウイスキーの会を開く事によって行きたいと思って頂ける。最近信頼出来る方も増えて来て、きちんと意見を言って下さる方もいらっしゃって。私2つの種類の会を開いているのですけれど、自由参加型女性ウイスキーの会に参加して頂いて、ウイスキーってこういうものなのね、と満足されていらっしゃらなくなってしまう方もいると思うのですよ。では、その先をどうするのだというと、私を入り口としてその後の興味を持って頂ける人は、必ずスコ文研さんやウイスク・イーさんのパンフレットや、山岡さん、吉村さんのご本をご用意しています。別に無理矢理購入して頂こうとは思っていなくて、さらっと置いておいて興味のある方に、と思っているのですけれど。

栗林さん:うん。

K:そうやって1人でも繋がって、その2年後か分かりませんけれど、私実際に初めてモルトの会に伺った時に、元木さんから名刺を頂いたのですけれど、ウイスク・イーって?と名刺をしまっておいたのですよ。それで私がたまたまショコラの仕事をしていた時と同時にウイスキーを深めていた時で、そういう名刺があったなと思ってたまたま拝見したらウイスク・イーと書いてあって。私見た事がある、そう言えば頂いたと思って、そこからウイスキーライヴにも参加させて頂いたという流れもあるので、今だけではなくて、今後ウイスキーを好きだと言えるような女性が増えて欲しいな、という風に思いますね。

栗林さん:うん。

K:最初竹鶴さんのボトルの裏の歴史を読んで良いなと思ったのと、有り難い事に、ある方と何回かご一緒させて頂いて、「私最後じゃないの?」という位多分ご一緒させて頂いたと思うのですよね。その中で女性の嗜み方みたいなのを教えて頂いて。私ままだまだそこへは行かず勉強の身ですが、今殆ど出ていらっしゃらないので、そういう勝手な思い、女性を増やしたいとは仰っていなかったのですが、その方とお会い出来た事は何か意味がある事かもしれないと思っています。

栗林さん:そうですね、女の人は美味しいものが好きですね、基本が。美味しいものが好きですよ、美味しいもの為に色々と動くじゃないですか。

K:そうですね。

栗林さん:だからそこだと思うんですよね、美味しんですよ。

K:はい。

栗林さん:ただ難しい話になると付いていけなくなるんで。

K:そうですね。

栗林さん:スペックが弱いんで。だから美味しいものを、何だろうな、そんなに覚えていないんですよね。分かるんですよね、ワイン好きな女の人いっぱい知っているんですけれど、ワインの細かい話をいっぱいしないんですよね。

K:ええ。分かる気がします。

栗林さん:美味しかったね、あれは、と。そこまでなんですよ。というか、そこまでなんですよ、普通は。そりゃ、専門家みたいな人や、凄く好きな人は別ですけれど、そういう人たちがワインは多いんですよ。ワインが好きな人って。だからモルトは、スプリングバンクが良かった、で良いと思うんですけれど、バンクの何とか位。マルゴーだったら、マルゴーの2002年のセカンドラベル位。実際はセカンドラベルを飲んでいたかもしれないんですけれど。それ位覚えていなくていいんですよ。マルゴーの何とか位で。そういう人たちが多いんですよ。

K:ええ。

栗林さん:だからマルゴーの何とかの何とかという話は女の人はしないですね。

K:ええ。

栗林さん:だけれどもモルトが言っているのは、例えばウイスキーエージェンシーの何とか樽で315、え?315はそんなに美味しくないよ、300樽の方が美味しいよ。と言われると女の人は付いていけないですよね。

K:ただ私が知り合わせて頂いた女性の専門の方々は、本当に今の様な内容のお話がたくさん出て来ますし、だから実はいらっしゃると思うのですけれど。

栗林さん:それはワインの業者の方はワインのそういう話は詳しいですよ。

K:はい。

栗林さん:でも一般の人は違う。何かあんまりそういう色々説明しなくても格好良いものは、格好いいんですよね、そんなに説明しなくても。格好良くて美味しくて。何だろう。そんなに普通の人はみんな忙しいんで、お酒の何番樽まで覚えている暇があったら自分の仕事もしたいし、もっと綺麗になりたいしもっと色んな勉強もしたいし。

K:詳しいバーテンダーの方とお話をしていてもウイスキー専門的な方は除いて、分かっていて当たり前だろうという様な話をされても自分はウイスキーだけじゃなくて、カクテルも作るしラムも出すし、それだけではないからそういう風に言われてもね、と仰っていました。あるモルトで有名なBarの方もそういう詳しい事は知り合いの詳しいバーテンダーに任せているから自分の所でそういう話をされても、ああそうなんだと仰っているそうです。皆の方が情報が凄いし、そうなんだ、という風に聞く様にしていると。

栗林さん:うん、楽しみ方っていっぱいあるんでしょうけれど、細かい事を言えば言うほど人数は減るんですよ。

K:ええ。

栗林さん:楽しむ人数って。それはコアで凄く強いんですけれど、強い団体になるんですけれど、どれだけ緩みながら楽しみを伝えるかというのが、それが人数に比例するんですよ。

K:ええ。

栗林さん:すごく。だから度数なんて最たるもんでそれを緩めればどんどん増えるんですけれど、それは強くなるかどうかは、別の話でそれがウイスキーなるものかという話で根本的な問題になるんで。だからどの辺まで広げたいのかですよね。(最終章へ) (5へ戻る)


※当時のインタビューのまま掲載、移行しております。

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