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KQ8: 私が定番で伺っている事なのですが、Barで感動した出来事を教えて頂けますか?
吉村さん:これは難しいよね。
K:これは私の定番として伺っていて、私自身がBarで感動した事や助けられた事があったので、吉村さんにも思い出せる範囲でお願い出来たらと思っております。お名前やBarのお名前が出せないなら出せないままで結構ですから。
吉村さん:どこのBarというわけではないけれど、Barへ通い出した頃は、Barの非日常的な雰囲気に酔っていたという感じですね。
K:確かにそうですね。
吉村さん:そんな体験がルーツにあるから、Barと言うのはそれなりの服装でなくてはいけないと思うよね。だから無関係じゃないのかもしれないね。
K:ええ、特に何かこういう出来事があったという事ではなくて?
吉村さん:具体的にはないのですが、もしかして逆に多すぎて特定出来ないのかも?
K:そうかもしれませんね。
吉村さん:そうそう、思い出に残っていると言えば人との出会いですよね。
K:ええ、そうですよね。
吉村さん:一夜限りだったり、そうではなかったりしますけれど、有意義な時間を過ごせたり、楽しい会話が出来たりとか。でも、それって感動ではないかもしれないな。
K:ええ。
吉村さん:もしかしたら、豊かな気持ちになると表現した方がいいのかも?
K:そうですね。ただBarではないと普段お会い出来ない方とお会い出来ますよね。基本的にお仕事の話はしないですが、違う職業の方とお会い出来たり、違う世界の方とお話が出来たりしますよね。全く分け隔てなくカウンターの隣人としてお話が出来るという気がします。
吉村さん:面白いですよね。色々な職業の方が出会って話をするって。
K:1つのお話で盛り上がったりしますからね。
吉村さん:ナチュラルな異業種交流会みたいなものですかね。
K:そうですね。そう考えると出会いの場ではありますよね。勿論、Barの方ともそうですし。
吉村さん:そうだね。素敵なバーテンダーと出会えた時は嬉しいよね。
K:そうですね。
吉村さん:ついつい通っちゃったり。
K:ええ、感動とは違いますけれど、ウマが合うという事はありますよね。でもそれも大事な事ですよね。言い方は失礼かもしれないですけれど、お仕事へ行って、帰宅する、当たり前の生活をしている方もいらっしゃるわけですよね?
吉村さん:そうですね。
K:その様な時にちょっとBarに行ってみよう、という気持ちを持たせてくれているバーテンダーの方だったり、Barの雰囲気だったり。行かなきゃいけないのではなく、行きたいと思わせる...。
吉村さん:そんなとっておきのBarがあるのが理想かな。
K:そうですよね。
吉村さん:頼りになるBar。そして友人に紹介したくなるBar。
K:そうですね。それは分かる気が致します。有り難うございます。

Q9そして今後の目標 についてですが、伺っても宜しいでしょうか?
吉村さん:イベントを通じて、業界を盛り立てて行きたいですよね。
K:それに伴って今後ご一緒させて頂く事になっていますものね。11月に予定しておりますが、(既に終了)興味を持ち始めている方向けと考えて宜しいのですよね?
吉村さん:そうですね。
K:先程仰った様に興味を持ち始めた方向けと括られたのは、以前の経験から皆さんとご一緒した時に、お詳しい方と初心者の方の差が目に見えて分かったからとだと考えて宜しいのでしょうか?ですから今回は枠組みを決めて、その中でイベントを開きたいと、そこはぶれずに?
吉村さん:そうですね。いらして頂く方達の層を、ある程度きちんと決めてやらないと中途半端なものになってしまうと考えています。
K:そうですよね。
吉村さん:そこは大切なポイントですね。
K:逆に盛り上げたいと思うのは、興味をお持ち始めた方を対象にする事によってその方達がお勉強をしたいと考えたら、又次のステップにいらっしゃっても良いわけですよね。今色々な方がイベントを開いていらっしゃるので、まず基本を知って頂いて、その後にもう少し深いお話が出来るイベントにいらっしゃっても良いですものね。
吉村さん:ええ、仰る通りです。
K:私途中で気付いた事があるのですが、私は器用ではないのですね。私趣味でスキューバーダイビングをしているのですが。
吉村さん:ええ、スキューバーをおやりになるって、仰っていましたよね。
K:少しお話が違ってしまうかもしれないのですが、趣味を作りたいなと思ってライセンスを取ろうと思ったのです。その時に、周りの皆さんがプール実習の時にすぐに潜る事が出来たりするのですよ。例えば、水中で怖がらずにマスクを外せたり。私は怖いなと思ったり、難しいなと思ったりしてインストラクターの方に大変お世話になって時間が掛かってやっとライセンスを取る事が出来たのです。今もお世話になっているインストラクターの方に後から伺ったのですが、「海は怖くないよ」と、生徒さん達に言ってはいるものの、ご自分達は怖いとも思わないし、すぐに何でも出来てしまうので、本当は怖い人達の気持ちがそこまで分からないんだよ、と仰っていました。そこは何故出来ないのか?と。
吉村さん:そのインストラクターの方は、目線を下げる事が出来ないのですね?
K:そうですね。それを考えた時に、こちらをご覧になっていらっしゃる方、又読まれている方はお分かりかと思うのですが、私はウイスキーでも度数が高いものがストレートで頂けてしまうのですよ、元々。
吉村さん:ええ。
K:そうすると、度数が高いものが嗜まれない方の目線に合わせられるのか?と考えてしまう時があります。
吉村さん:私も本にはストレートで飲んで下さいと書きましたけれど、体質で飲めない方もいるからね。それはもうしょうがないよ。
K:はい。
吉村さん:ただ、ウイスキーが飲めるのにストレートだときつくて飲めないというのは、もったいないなと思うのが正直な気持ちです。
K:先日開いた女性の会に吉村さんがたまたまいらっしゃった時に、ウイスキーは今迄飲んだ事がないという方が、「私ウイスキー飲める!」と仰っていましたし。ウイスキーを飲んでもらいたい、Barに行ってもらいたいと思っていても、私のBarデビューはホテルのBarだったので、やはりホテルのBarは安心という気持ちがありました。ただ1人で行きたいと思って行く事が出来る人とそうではない方がいるわけで、そこをどうしたらいいのかなと思っています。そう思っていても中々難しいわけで、毎月開いている女性の会では、ウイスキーで知り合った方々を中心に結束を固めて会を盛り上げていきたいと思っています。初めての方のきっかけになれば良いと思いつつも、1人でBarに行っている方に1人でBarに行っているのはあなただけではないんだよ、と思ってもらえる様な会にして、輪を広げていきたいと思っています。
吉村さん:本当にKaoriさんは、女性ウイスキーファンの旗手として頑張ってらっしゃる。
K:旗手としてですか?
吉村さん:ええ、活動がとてもポジティブですよね。
K:お陰様で皆様が助けて下さるので、そこに私はぴょんと乗っているだけですから。自分も一緒に参加出来るイベントと、告知をして会費を頂いて開くイベントの2通りをこのまま行いたいと思っています。やはり自分も楽しくいたいですが、告知して開くイベントは自分も一緒にウイスキーを頂けないですから。イベントを開いていらっしゃる方の中にはご一緒に召し上っている上でしっかりお話もされていますよね。私にはそれは難しいので、自分が会費を頂いて開いているイベントとしては、ウイスキーを頂かずに会を開きたいと思っています。その方が私も楽しめますし。
吉村さん:お客様をもてなすというスタンスであれば、飲むのは控えるべきなのかもしれません。私は自分が開催するイベントでは、がぶがぶ飲んでいました。オフ会ですけれどね。
K:私は頂くと楽しくなり過ぎてしまうのでね(笑)。
吉村さん:皆さんが手酌で飲んで下さっているならいいのですが、注がなくてはいけない時は飲みながらでは難しいかも。
K:私が開いている女性限定の会では、終わった後にご一緒に頂きました。「終わった」、と思って。それまでには皆さんから「飲まないの?」と聞かれたのですが、「飲まない」とご説明をして終わったら「終わった」という気持ちで頂きました。そういう体制を迎えて下さる知り合いの女性の方々がいらっしゃるので。
話がすり替わってしまったのですが、興味をお持ちになった方に…
吉村さん:楽しかったなと、又次回も参加したいなと思って頂ける様な会にしたいですね。
K:そうですね。

最後になりますがQ10、ウイスキーを愛する方々へ一言、又お勉強したい方へも一言お願い致します。
吉村さん:これも難しいですね。ウイスキーを愛する皆さん、一緒に盛り上げていきましょう!ってな感じでしょうか。
K:はい。ウイスキーを好きだったら一緒に盛り上げて行きましょうよ、という事ですよね。これからお勉強されたいという方に対してはいかがですか?
吉村さん:本などから得られる知識も確かに大事ですが、飲む事で得られる知識もあります。要するに、あまり頭でっかちにならないで欲しいかなとは思いますね。バランスが大切です。
K:そうですね。
吉村さん:蒸溜所の名前ばかり詳しくても、実は飲んだ事ありませんと言うのはちょっとね。
K:そうですね。私も美味しければ美味しいで終わってしまう事も多々ありますもの。美味しい時間で後から何を頂いたかしら?と思う時もありますもの。
吉村さん:そこは私も反省する点ですね。昔は飲むたびにそのウイスキーの情報やテイスティングノートをメモしていたんだけれど、最近ちょっとさぼっています。
K:ええ、だから私は最近は写真を撮って復習するようにしています。
吉村さん:私もカメラを持ち歩こうかな。
K:写真を撮っておけば、後は難しく考えずに飲もうかなと思う時もあります。
吉村さん:確かにそうですね。
K:逆に一言吉村さんからありますか?
吉村さん:そうですね。Kaoriさんはどうしてそんなにフットワークが軽いのですか?
K:(笑)自分ではね、そうは思っていないのですよ。
吉村さん:都内だけではなく、横浜や埼玉にまで。まるで羽があるように飛んで行く。あとは松本にも。
K: 吉村さんだっていらっしゃったではないですか(笑)。私が立て続けに行ったのは、1回目は蒸溜所見学ですよね。ニッカウヰスキーの蒸溜所は余市、宮城峡両方共2回ずつ行っていたので、今回は白州蒸溜所と本坊酒造見学に行きました。摩幌美さんの堀内さんに以前からお会いしていたので、伺いたいなと思っていた時に丁度そういうタイミングが合いましたので。又その次には、ウイスク・イーのイベントがあったので、参加しました。
吉村さん:本当に。
K:実際は皆さんからびっくりされたりしますけれどね。
吉村さん:そうでしょう?
K:1時間しか時間がなくても伺ったりしますね。オーナーの方が情報を下さると。ところで私への一言ではなくて(笑)、他に宜しいですか?
吉村さん:はい。
K:本日は有り難うございました。
吉村さん:どうも有り難うございました。 (6へ戻る)
Kaoriの総論
吉村さんは、The WhiskyWorld(現Whisky World)のテイスターのお1人として雑誌で拝見させて頂いておりましたが、スコッチ文化研究所が開催された数年前のイベントでご挨拶をさせて頂いた日が初めてお話をさせて頂いた日でございました。土屋さんをインタビューさせて頂きました時にM’s Barが出て参りましたが、カリスマサイトとして有名ですから、「この方が」、という思いでございました。お話をさせて頂くと、とても物腰が柔らかく、謙虚でいらっしゃりとてもお話し易い方だと思いました。既に終了しておりますが、イベント「はじめまして、ウイスキー」をご一緒に開催させて頂いた事は、とても意味のある事だと思っております。今後は益々表に出られて活動されるとの事でございますから、私も良き先輩に見習い、参考にさせて頂こうと思っております。

取材協力
※SpeysideWay
※バーフィフティーン
※M’s Bar http://www.single-malt-scotch.com/
※当時のインタビューのまま掲載、移行しております。
但し、こちらでのサイトでの公開は、現在携わっていらっしゃる方のみにしております。
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