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私の好きなウイスキーの世界や、Barでの出来事を通じて、

特に女性に興味を持って頂いたら嬉しいです。

単独インタビュー第21弾 2014年 年末企画「Bar Malt House Islay オーナー鈴木 勝雄氏、バーテンダー瀧澤 祥広氏を迎えて(2)」

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K:今度は瀧澤さんにお伺い致します。もう既に聞かれている事かと思います。

Q2モルトハウスアイラさんで働かれようと思われたきっかけを教えてください。

瀧澤さん:入ってまだ2年弱ぐらいなのですが、それ以前は学生をしていました。その頃から元々お酒は好きで、オーセンティックな所は巡っていないのですが、カジュアルなBarへは行っていたんです。元々Barの世界に興味がありまして。色々と探していたんですけれど、最初にアイラに来て、ウイスキーの面白さだとか、本物のお酒に出合ったとか、一気に惹かれてしまった、というのが大きいです。

K:3つ伺いたい事があります。元々ウイスキーはお好きだったのでしょうか?

鈴木さん:正直に言った方がいいよ。

瀧澤さん:はい。飲んではいたのですが、どちらかというと強いお酒を飲んでいただけ、というか、すぐ酔えるとか、そういった感覚でした。大学生の時は。

鈴木さん:だったらウイスキーではなくても良いじゃない?

K:確かに。

鈴木さん:ウォッカでもテキーラでも良いわけでしょ?何でウイスキーだったの?

瀧澤さん:何故でしょう?

K:(笑)攻められていますね。

瀧澤さん:映画を見て、大人のイメージが1番強かったというのがあります。

鈴木さん:そういう部分が大事なんだよ。他にもあるのに何でウイスキーを選んだかっていう部分。そこを自分で考えてみないとね、何でだったんだろう?と。

K:段々聞かれる様になりますよね。お店で働かれたりすると。私もそうですし。女性の会を開いていても、「何でKaoriさんはウイスキーを好きになったのですか?」と聞かれます。

鈴木さん:自分の場合は考えてみたら、1960年代の話なのですが、その原点は、ウイスキーボンボンなんですよ。

K:確かに。美味しかったですね。

鈴木さん:ジョニーウォーカーなんかを薄くするとあんな味なんですよ。だからたまたまお菓子だったんですよ。あの頃ブランデーがあったらブランデーだったかもしれないですけれど。後はフルーツ菓子の。きっとそうなんですよ。子供の頃からですから。

K:確かに。ウイスキーボンボンは好きでしたね。

瀧澤さん:ウイスキーボンボンはトラウマでした。

K:え、そうなのですか?

瀧澤さん:小学校の時に食べて…

K:「駄目」という感じだったのですか?

瀧澤さん:そうですね。それ以来チョコレート自体も駄目になりましたね。

K:バレンタインも困りましたね。

瀧澤さん:そこはもう。

鈴木さん:ウイスキーを選んだのは、純粋に映画を見て格好良いと思ったから。学生時代に酒を飲む時にウイスキーを選んでいた、ってところかな?

K:潜在的にあったかもしれないですね。

瀧澤さん:ウォッカとかジンは、そのまま飲んでも口に合わなかったというのがありますね。

K:ええ、ウイスキーに通じていたのですね。その時から。

瀧澤さん:その頃飲んでいたのはバーボンウイスキーが多かったです。

K:ええ。次は、瀧澤さんが考えるウイスキーの魅力について教えてください。

瀧澤さん:そうですね。マスターからの受け売りが多いと思うのですけれど、特にシングルモルトはアンティークみたいだなと思います。職人が手作りで1つ1つ作って、同じ様でも微妙に差が出て来る、その素材を1つ1つ愉しめるというのがいいと思います。

K:追い詰めていないのですが、気軽にお答えください(笑)。はい、有難うございます。

2つ目に行きたいと思います。お2人にお好きな蒸溜所をお伺いしても宜しいでしょうか?今、お好きな蒸溜所でも構いません。まずは鈴木さんからお願い致します。

鈴木さん:私は最初強烈にアイラを意識したのがアードベッグなので、アードベッグ蒸溜所ですね、自分の中では。

K:ええ。アードベッグですか。

鈴木さん:先程もお話ししたのですが、94年に店を開こうと思ってジャパンインポートシステムさんのテイスティングルームにお邪魔したんですけれども、その時ケイデンヘッドや、キングスバリー、G&Mのシングルモルトを山のように試飲させられました。その中にケイデンヘッドのアードベッグの20年というのがあって、そのインパクトが強烈だったんですね。勿論、その時には、アイラモルトは一通りあったんですけれど、それが一番強烈だったんで以来それが自分の中では一番のアイラモルトですね。

K:そこから店名になったという事で宜しいのでしょうか?

鈴木さん:店名は、最初アードベッグにしようかなというくらい考えていましたよ。

K:ええ。

鈴木さん:結局アイラにしたのですけれどね。その後池袋にアードベッグさんが出来ました

K:そうなのですか?私存知上げていなくて。

鈴木さん:もうないですけれど。それが出来た時は、アードベッグにしなくて良かったなと思いました。やはりね、蒸溜所名を付けるっていうのは、結構勇気がいりますよ。それだったらエリアの名前の方がまだいい。でも人からは「よくアイラという名前を付けたね」とは言われます。ましてオープン当時はかなり言われました。思い切ったね。とか大した自信だね。というように。

K:(笑)。

鈴木さん:でもアイラって島の名前ですから。付ける時は、アードベッグやラフロイグと付けるよりは、抵抗が少なかったですね。

K:そうですよね。そこに特化するよりは、少し広げた方が。その後のお店のコンセプトもあるのでしょうが。私も女性ウイスキーの会と言って、ウイスキーとしていた方が広げる事が出来るので、

鈴木さん:そうですね。

K:モルトウイスキーやシングルモルト等にするとそれしかないじゃないですか、ウイスキーとすると範囲が広いので、バーボンをしても良いですし、逃げ場、逃げるわけではなくて、範囲が広いと色々と動く事が出来るなと。それでウイスキーという形にしたのですよね。モルトにも嵌りましたけれど、ウイスキーにしましたね。その方が幅も広いし、女性の方もいらっしゃりやすいかなと思いまして。私の話をしてしまいました。失礼致しました。

鈴木さん:だったら、お酒の会にすれば良かったのに。そしたらワインからカクテルから何でも出来たのに。

K:確かに。でも私はそこまでワインは得意ではないのですよ。美味しいと思いますが頭が痛くなってしまうのです。

鈴木さん:では日本酒も駄目でしょう?

K:日本酒は大丈夫なのですが、やはりウイスキーが良いですね。カクテルを頂いてからウイスキーで締めるか、でもラムも好きなのですよね。

鈴木さん:人によって、得意不得意がありますから。蒸溜酒と醸造酒のね。

K:そうなのですよね。そういう作り方を知らないのに、自然と体が受け入れられるもの、受け入れ辛いものとなっていたのだと思いました。失礼致しました、瀧澤さん、お好きな蒸溜所はどちらですか?

瀧澤さん:クライネリッシュが1番好きです。オフィシャルからボトラーズまでどれを飲んでも好きだなと。70年代から色々な時代を飲んでみましたが、70年代の最初の頃のボトルを飲んだ時に桃の様な香りを感じたんです。そこから何でこんな味がするんだろう?って、クライネリッシュに嵌りましたね。

K:そうなのですね。ぶれずにずっと?ファン歴が長いという。今でもどちらの蒸留所がお好きですか?と聞かれたら、クライネリッシュとお答えになるのですよね?

瀧澤さん:はい。

K:有難うございます。(3へ続く)  (1へ戻る)


※当時のインタビューのまま掲載、移行しております。

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